GmailのPOPサポートが2026年1月で終了。独自ドメインメールを“無料で”使い続ける方法

 

はじめに

2026年1月、Gmailにおける「POPサポートの終了」が正式にアナウンスされました。
普段から独自ドメインのメールをGmailで受信している企業担当者さまにとっては、突然の変更に戸惑ってしまうところかもしれません。

「うちのメール、急に使えなくなるの？」
「設定を変えればそのまま使えるの？」
「無料のままで続けられるの？」

本記事では、このような不安を少しでも解消できるように、GmailのPOP終了の背景と、POPの代わりに利用できるIMAPの仕組み、さらに無料で使い続けるための具体的な方法をわかりやすく整理します。
企業のメール運用は毎日の業務に欠かせないものですので、ぜひ早めに理解を進めていただければと思います。

GmailのPOPサポートが2026年1月に終了。その背景と意図

Googleは、2026年1月をもって「他社プロバイダや独自ドメインのメールをGmailのWeb版でPOP受信する機能」を終了すると発表しています。
この変更の背景には、いくつかの大きな流れがあります。

技術的な“POP”の限界

POPは1990年代から使われている古い技術で、現在の「複数デバイスで同期する」という使い方にあまり向いていません。
スマートフォン、パソコン、タブレットなど、複数の端末でメールを確認する現代の働き方では、POPでは情報が分散したり、端末ごとに読み込みがズレる、といった問題が起こります。

セキュリティの観点

Googleは近年、メールのセキュリティ向上に積極的に取り組んでいます。
POPは仕組みがシンプルな反面、現代のセキュリティ基準では脆弱と判断される部分も多く、Googleが積極的に扱い続ける技術ではなくなりつつあります。

クラウド時代の流れ

クラウドサービスの普及により「メールはサーバーに残したまま、どの端末からでも同じ状態で確認できる」という使い方が当たり前になりました。
この流れの中で、多くの企業がPOPからIMAPへ移行しており、GoogleとしてもIMAPを標準化する方針が自然な判断といえます。
このように、POP終了は“突然の廃止”というよりも、技術の移り変わりとして着実に進んできた流れの延長だと捉えるとよいでしょう。

そもそもPOPとは？IMAPとの違いを理解する

ここでは、なるべく専門用語を使わずに説明します。

POPとは？

POPは、メールを「端末にダウンロードする」方式です。
例えばパソコンのメールソフトで受信すると、その時点でサーバーからパソコンへメールがコピーされます。
そのため、スマートフォンや別のパソコンには同じメールが表示されない場合があります。

IMAPとは？

IMAPは、メールを「サーバーに置いたまま閲覧する」方式です。
メールの“本体”はサーバーにあり、各端末はその内容を見に行くだけなので、どこから見ても同じ状態が維持されます。

企業にとってはIMAPのほうが圧倒的に使いやすい

・複数端末で同じメールを確認できる
・既読やフォルダ分けが同期される
・共有アカウントでも状態が揃う
など、現代の業務環境ではIMAPのほうが圧倒的に利便性が高いといえます。
今回のPOP終了は、この「IMAPへ移行してほしい」というGoogleの意図が表れているともいえます。

Gmailで独自ドメインメールを引き続き受信するための無料対応策

POP終了と聞くと「もうGmailで独自ドメインメールが使えなくなるのでは？」と不安になるかもしれませんが、基本的には無料のまま使い続けることは可能です。
ここでは、追加費用なしで続けるための現実的な選択肢を整理します。

対策1：独自ドメイン側のメールを「IMAP対応」にする

エックスサーバーをはじめ、多くのサーバーはIMAP受信に対応しています。
POPで取り込まず、「IMAPとして扱える設定」に切り替えることで利用を続けられます。

対策2：メール転送でGmailへ届ける

独自ドメインのメールを「転送設定」でGmailへ送る方法です。
Google側でPOPを使わずに受信できるため、POP終了の影響を受けません。

対策3：Gmailの送信設定（SMTP）を独自ドメインにする

受信は転送で対応し、送信だけ独自ドメインでおこなう方法です。
見た目のアドレスを維持したまま利用できます。

無料で使いたい企業にとっては「IMAP設定＋転送」が最適解

Google Workspace（有料）を使わなくても、
・受信：転送
・閲覧：IMAP
という仕組みにしておけば、今までとほぼ同じ使い方が可能です。

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